最終的な狙い・一番伝えたいことは、“森林を守ること=国土を守ること”ということを子ども達に伝えることです。
国土の自然を守るために、林業家の方、国や東京都行政の方、企業や市民団体の方、いろいろな人が努力や工夫を重ねていて、自分たちの安全な生活が守られているということを伝えたいです。
自分自身、青梅の森に入って、林業家の方と一緒に現場を見たのですが、こんなに大変な状況にあるのだと知って、それを本当に伝えたいなと思いました。
林業家の方も、
「森に来てください。一回来てくれればいいから。」
とおっしゃっていましたが、とにかく森に興味、関心をもってもらいたい。
また、「林業家が木を伐る = 自然破壊」というイメージを払しょくしたいです。
林業家の方たちは、計画的に伐っており、土砂崩れを防ぐ力を残すよう根っこを残すなどの工夫もしています。ちゃんと計画して手入れをすれば、それは破壊でもなんでもなく、守ることにつながる。放置するのがいいことではない、ということを知ってもらいたい。
しかし、現実は、いろいろな課題があって思うように手入れが出来ていない。 だからまず関心をもってほしい。関心をもってくれれば、何らかの方法をみんなで考えていける、という林業家の方のメッセージも、併せてお伝えたいと思います。
ただ教科書だけをなぞるのと比べて子ども達の反応が全然ちがいました。興味関心を強く感じられていることが伺えました。
森林については、教科書をなぞるだけだと4~5時間で終わってしまう内容ですが、本物の人(林業家)の存在を感じることによって、すごく危機感をもつし、興味関心ももちます。
授業の中で紹介してきた林業家の方が、2月22日の研究発表会にも授業を見に来てくださって、それを子ども達に伝えると、すごい反応でしたし、話していただいたメッセージも真剣に聞いていました。
そういうリアルな授業ができてよかったなと思いました。
子ども達の反応は、現状・現実を伝え、そこで一生懸命に頑張っている人たちの姿を見せたからこそだと強く感じました。
※コメント及び授業の内容、所属役職等は取材当時(2019年2月)時点のものです